後悔


うだるような酷暑にうつらうつらしながら作業していると、スマホが目を覚ませとばかりに何かを知らせてきた。友人からの素晴らしい報告だった。一気に目が覚めた。

その報告を聞きながら、「ああ、やっぱり今日は山に入れば良かったか」と思った。山を通じて知り合った方から、「北アに行く予定なのですが、ご一緒しませんか?」と誘われていたのだ。ふたつ返事で参加すると言いたいところだったが、来週はロケが控えている。7月に入り、週に一度のペースで山に入っていたツケが溜まっていたので、今週は仕事を片付けたり、ロケの準備をしたりするので無理は出来ない。行きたい気持ちは山々であったがお断りしてしまった。

だけど、友人の努力する姿とそれに見合う結果報告を聞いたとき、正直、山に行かなかったことを後悔すると同時に、自分に負けてしまったと思った。仕事はその気になれば片付けられたが、頭の片隅でその山行での撮れ高や、経費のことをリアルに勘定してしまったことが、山行への参加を躊躇させた。

山は行ってみないとどのような被写体に出会うか分からない。思いのほか素晴らしい出会いに恵まれることもある。友人も、やってみなければ分からない、と思って(いたであろう)挑戦した結果が実を結んだ。そうして努力している人がチャンスを掴み取る。先週、足を運んだ白馬岳は終始ガスのなかだったが、一瞬だけ日が差し、霧虹とブロッケンという美しい現象に出会えた。そう、行ってみなければ分からないのだ。