物・事を選ぶ基準。私の場合。

昨日、仙丈ケ岳(3033m)に登ってきました。

かれこれ三年愛用しているトレッキングポール「グリップウェル」を企画製造されている山口さんにお誘い頂いたのでした。

初日は馬の背ヒュッテに泊まり、二日目に仙丈ケ岳をアタックする行程です。

昨年の仙丈ケ岳山行にて馬の背ヒュッテに立ち寄ったことがきっかけで、小屋番をされている斎藤しのぶさんとやまもとゆたかさんに出会いました。

山小屋の方とのご縁が深まる機会はあまり無いのですが、偶然が重なりご縁が続くことに。京都で開催した個展にゆたかさんが訪ねて下さるなど、良い関係を続けて頂いてます。

その個展で写真集をお買い上げ下さったのですが、サインを入れるかお伺いすると、

「小屋の図書コーナーに置くので、ぜひ小屋に来てサインを入れて下さい」

とのこと。なんて粋な計らいでしょう。写真集を小屋に置いて下さることはもちろんですが、小屋まで担いで下さるなんて。ただでさえ重い荷物を担ぐのにも関わらず。

今年その約束を果たす予定でいたら、まさかの山口さんからのお誘い。そうなることが決まっていたかの様な運命的なタイミング。サインを入れる約束を果たし、「山を探す」は晴れて馬の背ヒュッテ図書コーナーの一冊になりました。

山口さんもしのぶさんとお知り合いなので話が盛り上がり、飲みながら再会を喜ぶ夜。ちなみにしのぶさんは、振る舞い酒として一升瓶を担いで日本海から太平洋を縦走した伝説の方。この晩も「山女」という日本酒を振る舞って頂きました。お酒の名前がまた憎い。

こうして、写真だけでなく、山での繋がりが広がるのはとても嬉しいです。

翌日飲み過ぎたせいで身体が重く。ポールの推進力にどれほど助けられたことか。社交的で柔軟、そして誠実な山口さんのお人柄がポールの性能に現れている。このポールとどれだけの山に登り、助けられ、縁を繋いでもらったことでしょう。

道具に行き先に。最終的にはその方のお人柄に惹かれ、モノもコトも選んでいる、ということに改めて気づかされた山行。入口としてはそうでないこともあるけど、出口から振り返ると結局その人に惚れている。

私もそのような魅力ある人間でありたいものです。

  

グリップウェル

http://gripwell.jp/index.html

馬の背ヒュッテ

http://www1.inacatv.ne.jp/umanose/

山を探す

https://kyokokawano.stores.jp